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浜松古典楽器工房 『バロック音楽と癒しの調べ』

楽器のまち、浜松市で古典楽器を製作販売しているメーカーです。チェンバロ、癒しの竪琴ライアー、大正琴の製作風景や商品紹介、イベントの案内など更新していきます。

自作ライアーや他社製品に関する質問はお断りします


こんにちは。

(株)三創楽器製作所、web担当の鈴木と申します。


とうとうこのことを伝えなければいけない日が来てしまいました。


ここ数年、自作ライアーや他社製品、パーツ製品に関する情報についての

問い合わせメールや電話が非常に増えておりますので

この場を借りて、今回、明確に伝えさせていただきます。



例えば
「ライアーを自分で作りたいのでピン穴を開ける工具のサイズを教えてください」

「ホームセンターで道具はどれを買えばいいですか」

「いま、〇〇を使っているのですが、サイズが合うか確認したいので教えてください」

「自作ライアーの弦が欲しいので線径や長さを教えてください」

「ライアーを作ろうと思っているので、どんな木が良いか、種類を教えてください」


あの・・・大変失礼なことを申し上げますが

弊社は無料相談所ではございません。


質問をしてくる方たちは「失敗したくないから答えを知りたい」のようです。

そうですよね~。
失敗したらお金も、作りあげてきた時間も、材料も、無駄になってしまいますよね。


・・・うん?

でも、何かちょっとおかしくありませんか?

たとえば・・・ですが

「自分で楽器を作りたいから」とYAMAHAさんやKAWAIさんへ問い合わせ、しませんよね?

料理がおいしかったからといってお店に「レシピを教えて」とは聞きませんよね?



本来、自分で何か物を作る場合

部品をこっそりと(黙って)買い、試し、うまく行けばさらに追加購入。

または、ダメだったらそれは諦めて別のものを考える・・・など

ご自分で努力されるべきものなのですが

どうも最近の方は「すぐに答えが知りたいから聞けばいい」と安易に考えられているようで・・・。




今まで当方も、お問い合わせがあれば無視をするわけにはいかないため

アドバイスとして出来る限りお答えし、

たとえお断りをするにしても丁寧な対応を試みてまいりました。

けれども、その方たちに費やす「対応する、調べる、電話で教える、答える、メールを打つ」といった、

このような作業時間も、私にとっては1日のうちの労働時間であり、

本来行うべき業務が停止してしまうことになるのです。



なかには、お断りした際
「なんだ、そのくらい教えてくれてもいいじゃないか」
と言われたこともあります。

他にも、ここには書けないような話もたくさんございます。




ちょっと説教臭くなりますが。

「ものを作る、生み出す」ということは

どんな会社でも多くの時間と知恵と費用を費やし

企業努力をして、ようやく世の中に製品を送り出しています。

そんな一瞬の魔法のように物は生まれません。



ピンひとつ、弦1本に、どれだけの苦労があったか。

その製品情報や技術に関する答えを企業に求めるのは

ちょっと違うことだとは思いませんか?

※注意※大衆的な物のお話ではございません




スマホの普及とともに物事を深く考える人が減り、

軽い気持ちで連絡をしてこられるのでしょうか。

弊社も少人数で運営しているため、これ以上、時間を割くのは難しい状況となっております。



そのため今後は申し訳ありませんが

『 弊社では自作品を含め、
他社製品に関する情報収集のお手伝いはお断り 』


・・・とさせていただきます。



そういった方たちには、なかなかご理解いただけないとは思いますが

昨今の状況を鑑みて明確に伝えさせていただきました。




今回、「お断り」と強い言葉で書かせておりますが

なにもかもを「お断り」というわけではございません。

実際、現在も他社製品でお困りのお客様のライアーを修理で預かっております。




誠心誠意、お客様と向き合う姿勢はスタッフ一同、これからも変わりませんので

今後とも(株)三創楽器製作所をよろしくお願いいたします。








最後までご覧いただきありがとうございます (鈴木)

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SANSOライアー最上級限定品④【動画あり】



『 Ⅳ特注品 』 の製作のつづきです。



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動画も撮りました。


ひたすら、ひたすら削ります。










でも、ただ削れば良いというわけではありません。


アーム部分は「平ら」ではなく、


上下左右、幅も厚みも傾斜も すべて寸法が違うので


完成したフォルムを頭で考えながら削らなければなりません。




この微妙な傾斜を出す作業は、機械では絶対に出せないため


職人、岩上のセンスと技術力にかかっているわけです






けど・・・これを6台作っているため、本人、かなり疲れるみたいです…💦


暑い日は特にね









【弊社、 ゴールデンウイーク休業日のお知らせ 】

4月30日(土)~5月5日(木)までお休みとさせて頂きます。

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SANSOライアー最上級限定品③



こんにちは。


連休前に、なるべく更新を頑張ろうとしている鈴木です。


『 Ⅳ特注品 』 の製作のつづきです。



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職人の顔。(キリッ)



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①のときから「マホガニーの本物のカラーが出ない」と嘆いている私ですが



これがノーマル時のカラー

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ビビットで調整してみました。



それでも これが限界 💦



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このカラーが やや近いかな


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そして、この黒い砂ですが


現地の土だと社長が教えてくれました。


木が水を吸い上げるときに粒子も一緒に吸い上げるので


削るとこうやって導管から出てくるんだと。



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中南米、ホンジュラス国の土。


当たり前だけど、「木は生きてる」という証を見せつけられた感覚になりました









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SANSOライアー最上級限定品②



SANSOライアーシリーズの中で


最も上級タイプ 『 Ⅳ特注品 』 の製作のつづきです。


裏板接着の様子です



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写真は明るく、薄茶色に写ってしまっていますが



本物はオレンジっぽい濃い茶色です。



スマホでは表現できないのが残念です 💦




まだまだ続きます。





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SANSOライアー最上級限定品①



2022年4月。 



SANSOライアーシリーズの中で、最も上級タイプの製作が始まりました。



本体フレームと裏板はホンジュラス・マホガニー材を贅沢に使用しています。




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ホンジュラスマホガニーは現在ではワシントン条約で伐採禁止となっているため



なかなか手に入らない希少な材となっています。



この材は三創楽器の工場に眠っていた子たちです。



そのため、数に限りがございます。




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写真は明るく、薄茶色に写ってしまっていますが



本物はオレンジっぽい濃い茶色。



実物の深くて美しい色合いは、私のスマホでは出せません💦




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材があるだけの本数ですので、残りは数本になるかと・・・。




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1台、1台、岩上社長の手作りです。




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近日中に、オンラインストア販売ページに載せる予定です。




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お楽しみに~!







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大正琴他社製品 修理受付終了のお知らせ


いつも弊社製品をご愛顧いただき誠にありがとうございます。

弊社は1987年から大正琴の製作を始め、令和4年で35年が経過いたしました。

これまで多くの流派様とお取引きいただきましたこと、ここに感謝申し上げます。

そして製造と並行して、多くの他社製品のメンテナンスを行ってまいりましたが、

今後は、他社製品の修理受け付けをお断りさせていただきますことをご報告申し上げます。


s-600IMG_0843 - コピー
<他社製品例>


大きな理由を3つあげますと

1.楽器自体が古くなり、錆や緑青が発生し、再生可能領域が狭まってしまっていること

1.コロナを機に原材料の価格が高騰し、部品を作るメーカーが規模縮小または廃業しているために、部品入手が困難になっていること。

1.時代とともに大正琴の需要が減少し、併せて弊社の大正琴生産量も減少し、修理に対応できる部品点数が減ってしまったこと。


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<他社製品例>

ねじさび
<ネジ錆>


今まで「オーナー様の思いに応えられたら」と、出来る限り、修理をお受けしてきましたが、 今後は誠に申し訳ありませんが、上記の理由で他社製品の受付けをお断りとさせていただきます。

それでも何らかのご事情で「どうしても修理を」といったご要望があれば、一度ご相談をいただければと思います。

ただし、修理内容によっては高額になってしまうケースもございますので予めご了承ください。



三創楽器製品の大正琴は、今まで通り責任をもって修理、メンテナンスをお受けいたします。

「本体の製品名、購入時期、どのような不具合が発生しているのか」をお書き添えの上、
まずはメールやお電話にて御相談下さい。

メールの場合、お写真がありましたら助かります。

それらをもとにしておおよその修理金額や納期などのお返事をさせていただきます。


何卒、ご理解とご了承くださいますようお願い申し上げます。



(鈴木) ご覧いただきありがとうございます

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ある意味これも芸術。


海外製のチェンバロが修理にやってきました。



ジャックのフエルトにご注目。




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見事な虫喰い。




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よほど美味しかったんだろうな・・・







(鈴木) ご覧いただきありがとうございます

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他社製ライアー、弦交換 (ゲルトナー製)


ゲルトナー35弦。 弦交換のご依頼です。



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写真では、どこが錆びているのか、わかりにくいですよね スミマセン



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コチラは、弦を新しく交換した写真です。



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【 ご参考修理価格 】

弦全交換、調律調整 15,000円
弦代 35本(E~d'')   21,230円
計 36,230円 (※2021年4月現在  送料・消費税別)
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部品バラシ、全ゲージ確認、弦代金、弦張り、最終調整・全体調整、クリーニング



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外した弦は、返却ご希望でしたので製品に同梱してお送りしました





修理をご検討のお客様は、ご参考までに こちらのサイトをご覧いただけますと幸いです。

【他社製品のメンテナンスについて】






※掲載許可済みです
(鈴木) ご覧いただきありがとうございます

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